
学生時代は教室のロッカースペースを自分の本棚にしていました、どうもみっちです!
早速ですが、皆さんはファンタジーはお好きですか?
最近は「小説家になろう」から出てきた漫画やアニメがたくさんあって、よりどりみどり♪どれもハラハラドキドキの展開が癖になる作品が多くあります。
しかし、今回オススメする本はハラハラドキドキのファンタジーとはちょっと違います。
細かい心理描写で読者を引き付けて離さない、日本を代表する女性作家さんのファンタジー作品です。
女性が生み出す作品にはどこか心揺さぶられる作品が多く、大成功を収めた「鋼の錬金術師」や「金田一少年の事件簿」「鬼滅の刃」は、どれも女性漫画家によって書かれていることからも頷けます。
わたしは小学生の頃に本と運命の出会いをしてから読書にハマり、今までに数百冊は読んできました。その中で、自分が特に気に入っている作品も女性作家の小説です。
そんな、非日常の体験を与えてくれるファンタジーを紹介していきたいと思います。
それでは本篇へ~!
その世界の暮らしが目に見える・・・文化人類学の視点から語られるリアルなストーリーが魅力 上橋菜穂子作品
ファンタジーの良いところは、現実にはあり得ないことが起きる非現実的な部分と、実際にありそうな現実的な部分が混じり合い、読者に未知の体験をさせてくれるところにありますよね!
その中でも上橋菜穂子さんの作品には、 「どこか本当にある世界なんじゃないか?」と思わせる現実味のあるストーリーが持ち味です。そのため、大人にも子どもにも読みやすい本となっています。
上橋菜穂子さんとは?
上橋菜穂子さんは、児童文学・ファンタジー小説の分野で数々の賞を受賞しており、2014年には小さなノーベル賞とも言われる「国際アンデルセン賞作家賞」を受賞されました。これは、日本人では2人目の快挙(2018年に3人目として魔女の宅急便の作者 角野栄子が選ばれました。)で、作家としてだけでなく、文化人類学者としての知識の豊富さがうかがえます。
上橋菜穂子さんの作品の魅力は、なんと言っても物語全体を通しての美しさと柔らかさです。本を読み進めていくと、風景が、人物が、生活している様子が浮かんできます。過去に上橋菜穂子さんの作品はNHKでテレビアニメや時代劇になったことがあるのですが、本で読んだだけなのに、「あっ、このシーン見たことある!」と錯覚してしまいました!
そしてそして、2022年2月4日にはアニメ映画「鹿の王 ユナと約束の旅」が公開されます。
そんな上橋菜穂子の数ある作品から、シリーズものや短編小説でオススメの作品を紹介します。
上橋菜穂子さんのおすすめファンタジー作品
精霊の守り人
老練な女用心棒バルサは、新ヨゴ皇国の二ノ妃から皇子チャグムを託される。精霊の卵を宿した息子を疎み、父帝が差し向けてくる刺客や、異界の魔物から幼いチャグムを守るため、バルサは身体を張って戦い続ける。建国神話の秘密、先住民の伝承など文化人類学者らしい緻密な世界構築が評判を呼び、数多くの受賞歴を誇るロングセラーがついに文庫化。痛快で新しい冒険シリーズが今始まる。
「精霊の守り人」(新潮文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
この作品は2007年にテレビアニメに、2016年には綾瀬はるかさん主演の大河ファンタジーとしてNHKで放送されました。
私がこの作品を始めて手にしたのは中学生のころで、それまでは「指輪物語」や「エラゴン」「ナルニア国物語」と言った中世のファンタジー作品にハマっていました。そんな時、文庫本の表紙から溢れる只者じゃない何かを感じ、この本を手に取りました。これまで日本の作品はあまり読んでおらず、翻訳された海外の有名な作品ばかりを読んでいた私にとって、「精霊の守り人」は初めての日本のちゃんとした作品だったと思います。
この作品はもう語りつくせないほど魅力であふれているのですが、2つ紹介したいと思います。1つ目は戦闘シーンの軽快さ、上橋菜穂子さんが武術の経験がある為か、文章から流れるように人や物が動く様が目に浮かんできます。2つ目は食べ物の見せ方、私は何度この作品のシリーズで出てきた料理を食べたいと思った事か!文字で表された食べ物から、匂いや味まで想像できるほどにリアルです。
他にも情景の描写も上手さや、キャラクターが魅力的だったり、これが児童文学に分類されているとは思えないほどに、中身の濃い作品となっています。
読みだしたら止まらなくなるので注意です!私は学校で移動教室を忘れて、授業に遅れてしまったことがあります(;^ω^)
この作品は「精霊の守り人」から始まり、「闇の守り人」「夢の守り人」と約13作品のシリーズ物になっています。作品を追うごとにキャラクターの成長やバルサとジグロの関係についても明かされていきます。特にチャグム王子の成長は著しく、親になったような気分でした。
このシリーズとは別に、「バルサの食卓」という作品があり、守り人シリーズに出てきた食べ物の解説やレシピが載っています。作品の料理が実際に作れるなんて、ジブリ飯みたいでいいですね♪
獣の奏者
リョザ神王国。闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが―。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。
「 獣の奏者Ⅰ」(講談社文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
この作品、私の世代は知らない人がいないのではないでしょうか?2009年にNHKでテレビアニメが放送され、「エリンの髪型にしたーい」と言う子どもが続出したという作品です。
人と獣をテーマにした作品が数多くありますが、こんなに考えされられる人と獣の絆を描いた作品には初めて出会いました。主人公のエリンの洞察力や聡明さ・好奇心が、規範に沿って飼育される決して人には慣れないと言われていた獣との間に絆を作ります。しかし、それを政治や権力の為に利用しようとする哀れな人たちと、エリンと獣の絆が描かれます。
ラストシーンの聞くも涙、語るも涙の、獣との絆を追い求めたエリンの生き様は圧巻です!これが児童文学に分類されるとは思えません。
この作品は「闘蛇編」「王獣編」「探求編」「完結編」と4部作になっており、アニメでは「王獣編」までが放送され、エリンと獣が心で通じ合うところが描かれます。その後の「探求編」からは、アニメの制作段階で上橋菜穂子さんが監修した時に、「この物語には続きがある」と感じたそうで、獣と人との繋がりや、規範の意味が明かされます。そちらも是非読んでみて下さい!
狐笛のかなた
小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の〈あわい〉に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる……ひたすらに、真直ぐに、呪いの彼方へと駆けていく、二つの魂の物語。
「 狐笛のかなた」(新潮文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
わたくし、すっかり上橋菜穂子さんのファンになってしまって、「守り人シリーズ」「獣の奏者」と来たら、今回の「狐笛のかなた」も読んでみたくなって手に取りました。こちらは1話完結の作品でありながら、長い長いお話をさも見てきたかのように感じさせてくれます。
全体的に暗い印象を受けたのですが、ラストに向かうにつれて、小夜と野火の硬い決意とお互いを思いやる気持ちが溢れていて、とても心が温かくなりました。受け継いだ能力で敵国に命を狙われる小夜、霊狐として主の命令に背くことが出来ない野火、お互いに自分の命が危険にさらされているにも関わらず、命をかけて他人を守ろうとする姿は、切なくもあり優しい気持ちになれる作品です。
鹿の王
強大な帝国・東乎瑠から故郷を守るため、死兵の役目を引き受けた戦士団“独角”。妻と子を病で失い絶望の底にあったヴァンはその頭として戦うが、奴隷に落とされ岩塩鉱に囚われていた。ある夜、不気味な犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。生き延びたヴァンは、同じく病から逃れた幼子にユナと名前を付けて育てるが!?たったふたりだけ生き残った父と子が、未曾有の危機に立ち向かう。壮大な冒険が、いまはじまる―!
鹿の王Ⅰ(角川文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
2015年に本屋大賞を受賞した作品で、上にも書いた通り「鹿の王 ユナと約束の旅」としてアニメ映画化が決まっています。
これまでの上橋菜穂子さんの作品を見てきた方は気付いているかもしれませんが、壮大なファンタジーの世界で、国や組織の政治や権力の汚い部分、その中で翻弄される人たち、上の立場や下の立場の両方の視点が描かれることが多いです。今回も、帝国・東乎瑠に故郷を奪われた戦士団「独角(どっかく)」の頭だったヴァンと、帝国・東乎瑠側の天才医術師ホッサルの2人が、共通の目的に向かって奮闘します。決して完ぺきではない2人の人間が、接する人や立場の違いの中でもがき苦しみながらも、自分の信念に基づいて行動していきます。
今回のストーリーは、過去に国を亡ぼすまで至った未知の感染症(伝染病)が物語のキーになっており、このコロナ過というご時世を生きる私たちに是非読んでほしい作品でもあります。
「鹿の王」というタイトルの意味が分かった時、それぞれのキャラクター達の覚悟や、人が人を思う気持ちが生み出すものが見えてきます。
映画は2月4日から、是非見に行って下さいね!
主人公の真っすぐな姿に感動・・・大きな壁を乗り越える姿は読者を物語の世界に引き込む 荻原規子作品
荻原規子さんの作品には、伝統や風習・文化などが根強く残っている世界の話がよく出てきます。その世界の中で、主人公は自分の立場にもがきながら、真っすぐに突き進んでいく姿が書かれています。
荻原規子さんとは?
荻原規子さんの作品の魅力は、主人公(主に少女)が困難に立ち向かい成長していく姿にあります。主人公を中心にして物語が動きだす。ありきたりと言えばそうですが、登場人物がとても愛らしく感情移入しやすく、いつの間にか周りを巻き込んで力強く歩んでいる主人公には感慨深いものがあります。
ボーイミーツガールとして話が進んで行くので、甘い雰囲気がありながらも、女性の力強さも感じられる作品が多くあります。
そんな荻原規子の数ある作品から、オススメの作品を紹介します。
荻原規子さんのおすすめファンタジー作品
勾玉三部作【『空色勾玉』『白鳥異伝』『薄紅天女』】
輝の大御神の双子の御子と闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、“大蛇の剣”の主、稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…。神々が地上を歩いていた古代の日本“豊葦原”を舞台に絢爛豪華に織り上げられた、日本のファンタジー最大の話題作。
空色勾玉(徳間文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
勾玉三部作として書かれたこの作品は、日本神話、古事記がベースになっている神話ファンタジーです。わたくし、古事記には全く興味がなく、そんな知識もないままにこの作品を手に取ったのですが、そんな心配はいらないくらい面白かったです。そして、気が付けばこの3部作を繰り返し読んでいるほど、お気に入りの作品なのです。
話自体は古事記をもとにしているというだけで、流れは違います。ただ、この話はこの神様が元になっているのかな?と、古事記を知っていればより楽しめる作品でもあります。古事記の中の神様の話はあまり内容が無く事実を淡々と描いているに過ぎませんが、この作品に出てくる登場人物は、心情や思いが凄く丁寧に書かれてあり、共感する部分がとても多いです。勾玉三部作は、こうした人の内面や心情を深く掘り下げていて、読み手を飽きさせません。
また、緊迫したストーリーや、困難を乗り越える姿もあり、登場人物の気持ちが分かるため一緒にハラハラもしますし、ドキドキする場面もあったり、そしてラストには「あぁ~よかった!」と心から思えるくらい感情移入していました。
勾玉三部作は5冊あるので、ちょっと長いかな?と思うかもしれませんが、絶対に後悔はさせないオススメの作品です。
ちなみに、上橋菜穂子さんはこの荻原規子さんの作品の影響をかなり受けていると思われます。お二人で対談をしたこともあるそうです。どちらも素晴らしいファンタジー作家さんなので、この機会にお二人の作品を読み比べてみて下さい。
RDG レッドデータガール
世界遺産に認定された熊野古道、玉倉山にある玉倉神社。そこに住む泉水子は中学三年まで、麓の中学と家の往復だけの生活を送ってきた。しかし、高校進学は、幼なじみの深行とともに東京の鳳城学園へ入学するよう周囲に決められてしまう。互いに反発する二人だったが、修学旅行先の東京で、姫神と呼ばれる謎の存在が現れ、さらに恐ろしい事件が襲いかかる。一族には大きな秘密が―。現代ファンタジーの最高傑作、ついに文庫化。
RDG レッドデータガール(角川文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
ファンタジー作品にはあまり見ない、日本を舞台にした和風ファンタジー。レッドデータガールのレッドデータとは絶滅危惧種のことで、まさに絶滅危惧の少女の成長物語です。
2013年にはテレビアニメとして駆け足ながら12話で放送されました。内容が複雑なのでアニメでは語られない部分や、分かりにくい部分があったのが残念です。
勾玉三部作から現代ファンタジーに時代が移ったものの、神話的というか宗教的な印象は未だに顕在。箱入り娘として育てられていた少女が、親や仕来りに囚われず自分の意志で行動したいと思うものの、自分の身に宿る力が原因で周囲の大人や人ならざる者に翻弄されながらも、困難を乗り越えて成長していきます。初めはなよなよしすぎていてむずかゆい部分ばかりだったのですが、少しずつ成長していく過程は凄く良かったです。
2012年には漫画化されており、内向的だった主人公が凄く美人に描かれています。私はこの漫画を改めて読んで、主人公の印象がガラッと変わりました(笑)絵って本当に大事なんですね、文庫本の絵だと主人公のあまりにもどかしくて3巻目くらいまでイライラしていました(;^ω^)
ホラーを始め、ファンタジーやミステリーにも才能を発揮・・・小野ワールドが読者を魅了する 小野不由美作品
小野不由美さんの作品は、幼少期に出身地の怪奇伝説や伝承を両親から聞いていたこともあり、ホラーやミステリーの作品が数多くあります。ただ怖いだけではなく、摩訶不思議な何かが、より恐怖心を駆り立てます。
小野不由美さんとは?
小野不由美さんは、優れた物語性を有する小説・文芸書に贈られる文学賞である山本周五郎賞や、講談社が後援する文学賞である吉川英治文庫賞を受賞されており、ホラー分野だけでなく長編小説でも人気がある、専門ジャンルの幅が広い作家さんです。
小野不由美さんの作品の魅力は、背筋がぞっとするようなホラーや、しっかりと作りこまれたファンタジーといった様々なジャンルで魅力ある作品を出しています。特に山本周五郎賞を受賞したホラー作品「残穢」は、審査員に「手元に置いておくことすら怖い」と言わせたほど!
また、「屍鬼」は2010年にテレビアニメに、そして絶賛放送中の真犯人フラグにも強羅が読んでいた本としても登場しました。真犯人フラグは謎が多いだけに、この本から解決の糸口がつかめるかもしれませんね(*‘∀‘)
今回はファンタジーにジャンルを絞って、2つの作品を紹介します。
小野不由美さんのおすすめファンタジー作品
月の影 影の海
「お捜し申し上げました」―女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨う陽子は、出会う者に裏切られ、異形の獣には襲われる。なぜ異邦へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸る。シリーズ本編となる衝撃の第一作。
月の影 影の海(新潮文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
この作品は上巻下巻からなっており、タイトルだけ聞くと何か分からない人もおられると思いますが、「十二国記」と聞けば名前くらいは耳にした事があるのではないでしょうか?
この作品は、その十二国記の一話目にあたります。
2002年から2004年にかけてNHKでアニメにもなりました。アニメでは、この「月の影 影の海」だけではなく、その続編の作品も放送されたので気になる方はチェックしてみてください♪
物語は異世界転生モノで、いつも他人の顔色を伺っているような気の小さい女子高生が主人公です。転生した先で何か特別な力に目覚めるでもなく、誰にも頼ることが出来ず、甘い誘いに騙されたりと、救いの無いストーリーが続くように見えました。しかし、物語が進むにつれて彼女を導く存在に出会い、この異世界の事を知って行くことで、本当の生きる意味や自分に出来ることを見つけ、己で決意することが出来るようになっていきます。
この作品の凄いところは、本音と建前といった心の読み合いや、人の心情の書き方、行動のリアルさにあると思います。もし今のままの自分が異世界に行ったら、同じように騙され苦悩する、そんな場面が容易に想像できるからこそ、この作品は面白いのだと実感しました。
魔性の子
どこにも、僕のいる場所はない──教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。周囲に馴染まぬ姿が過ぎし日の自分に重なった。彼を虐(いじ)めた者が不慮の事故に遭うため、「高里は祟(たた)る」と恐れられていたが、彼を取り巻く謎は、“神隠し”を体験したことに関わっているのか。広瀬が庇おうとするなか、更なる惨劇が……。心に潜む暗部が繙(ひもと)かれる、「十二国記」戦慄の序章。
魔性の子(新潮文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
こちらの作品はファンタジー作品ではなくホラー作品なのですが、今回は十二国記繋がりということで紹介させていただきました。
「魔性の子」が書かれたのは十二国記シリーズを小野不由美さんが書かれる1年前の作品です。小野不由美さんがこの作品を書いてから、十二国記に繋がるストーリーが沸いてきたそうで、前日譚という位置づけになっています。
私はこの作品が凄いと思うところが、十二国記に繋がるというのだから「月の影 影の海」の前の話かと思っていたら、「月の影 影の海」が発売されてから10年後に発売された「黄昏の岸 暁の天」のストーリーに繋がる話であったというところです。10年も先の話を、一番最初の「魔性の子」から考えていた小野不由美さんの話の構成力に脱帽しかないです。
ここで、では前日譚である「魔性の子」から読めばいいのか、ストーリーどうり「月の影 影の海」から読めばいいのかということですが、どちらでも十分に楽しめるようになっています。しかし、ホラー要素を楽しみたいと思うのであれば「魔性の子」から、ストーリーを理解したいと思うのであれば「黄昏の岸 暁の天」を読み終えてから読むのをオススメします。
約30年の作家人生でおよそ400冊を執筆・・・未完の超大作は海外からの人気も絶大! 栗本薫作品
栗山薫さんの作品は、一人の人間が本当にこれだけのジャンルを書き分けているのか?と思うほどに、本当に沢山の作品が産み出されました。それらは、どれも一気に読み進めてしまえるほどの熱量があり、「読んでいる」ではなく、「読まされている」と感じることさえある、素晴らしい作品です。
栗本薫さんとは?
栗本薫さんが作家としてデビューしたきっかけは、1978年の第24回江戸川乱歩賞を受賞したことからです。そこから栗山薫さんの才能は小説だけにとどまらず、評論や音楽にまで名を響かせました。時にはバラエティのクイズ番組にも出ておられ、知識の深さをも発揮していました。
彼女は栗山薫という名前だけではなく、中島梓としてもう一つの名前も持ち合わせており、2つの全く違う名前は、本当に別人ではないかと思うこともあったそうです。この多重人格とも呼べる側面が、栗山薫さんの作品の幅を広げていたのかもしれませんね。
そんな栗山薫さんの作品で代表作と言えば、世界最長のファンタジー作品「グイン・サーガ」、こちらの紹介をしたいと思います。
栗本薫さんのおすすめファンタジー作品
グイン・サーガ
中原の由緒正しき王国パロは、新興モンゴールの侵略の前に一夜にして滅び去った。王家の血をひくリンダとレムスの双子の姉弟は、ある力によって妖魔の跳梁する辺境の森に逃れた。だが追手の厳しい追及は、たちまち3人を窮地に追い込む。そのとき忽然とあらわれた豹頭人身の怪人・グインが二人を救い出すのだった! 壮大な構想のもとに繰り広げられる絢爛たるドラマの開幕!
グイン・サーガ(ハヤカワ文庫)裏表紙より引用
レビューと感想
グイン・サーガを最後にご紹介したのは、一番オススメしたい作品がこのグイン・サーガだからです。
初っ端から緊張感のあるシーンに、戦いの連続、そしてグインサーガの主人公である豹頭の大男グインとは一体何者なのか?、息もつかせぬ展開と要所要所に散りばめられた謎、そしてファンタジーの世界観、どれをとっても最高の作品と言えます。
2009年にはNHKにてアニメにもなりました。
この作品は約30年前に書かれ始め現在では147巻にも及ぶ、未だに完結していない世界最長のファンタジー作品です。グイン・サーガは全世界で様々な言語に翻訳され、栗山薫さんの作品は世界でも支持されています。残念なことに、2009年に作者の栗山薫さんは膵臓がんで56歳という若さで亡くなってしまい、一度は130巻で物語が途切れてしまいました。しかし、このまま未完で終わらせてほしくないと、全世界で継続を願う声があり、2人の作家の手によって130巻以降の物語を紡いでいってくれています。栗山薫さんが想い描くラストとは違う形になるグイン・サーガですが、それでも栗山薫さんが作り上げた世界の続きを書き続けて下さる作家さんには感謝しかないです。
栗山薫さんはクイン・サーガと同じく、永遠に語り継がれていく作家だと思います。
まとめ
今回は、日本のファンタジー女性作家の作品をいくつかご紹介させて頂きました。
この中に一つでも気になる作家さんの作品があれば、一度手に取ってみて下さい。私は手に取ってしまったが為に、この作品すべてを読んでしまいましたが(汗)
また、小説を読むのは疲れるという方は、動画配信サービスをご利用ください!上にも紹介しましたように、「精霊の守り人」「獣の奏者」「RDG レッドデータガール」「十二国記」「グインサーガ」はアニメになっていますので、Hulu・dアニメストア・U-NEXTなどでご覧いただけます。

そして、「鹿の王」は是非映画館へ足をお運びください。
それではまた次の記事でお会いしましょう(*’ω’*)
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